2016年11月3日木曜日

彼らは試みにおちいるようなことはなかったのである。

弟子たちは、その日キリストのふしぎなみわざを目に見ていた。天が地におりてきたように思えた。この輝かしく、尊い日の思い出によって、彼らは信仰と望みに満たされるべきだった。そうしたことについて、心に満ちあふれるままに語り合っていたら、彼らは試みにおちいるようなことはなかったのである。だが彼らは失望に心を奪われていた。「少しもむだにならないように、パンくずのあまりを集めなさい」と言われたキリストのみことばに注意が払われなかった(ヨハネ6章12節)。それは弟子たちにとって大きな祝福の時であったのに、彼らはそのことをまったく忘れていた。彼らは波の立ちさわぐ湖のまん中にいた。彼らの思いもまた荒れて、理性を欠いていたので、主は、彼らの魂を苦しめ、彼らの心を占領するような何かほかのものをお与えになった。人間が自分で重荷と苦労をつくり出すときに、神はたびたびそういうことをなさる。弟子たちは自分で苦労をつくるに及ばなかった。すでに危険が急速に迫っていた。 
                               各時代の希望 湖上の一夜

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