2020年3月29日日曜日

こうした試練の時にあっても、彼の希望と勇気はゆるがなかった。

 1519年、スイス全国に流行した大疫病によって、改革事業に大きな刺激が与えられた。すなわち、人々がこのために死に直面した時、つい先ごと買ったばかりの免罪符がどんなにむなしく価値のないものであるかを、多くの者は感じたのであった。そして彼らは、より確かな信仰の基礎を得たいと熱望した。チューリッヒにいたツィングリも、疫病に倒れた。彼は、助かる望みがなかったほど衰弱し、彼は死んだといううわさが広く伝えられた。こうした試練の時にあっても、彼の希望と勇気はゆるがなかった。彼は信仰をもって、カルバリーの十字架を見つめ、罪に対する十分な贖いの供え物に信頼した。彼は死の門から帰ってくると、以前にもまさる大きな熱情をもって、福音を宣べ伝えた。彼の言葉には異常な力があった。人々は、瀕死の床から立ち上がってきた敬愛する牧師を、喜びをもって迎えた。彼ら自身も、病人や死にそうな人々の看護をしていたから、これまでになく福音の価値を感じた。         各時代の大争闘 スイスにける改革運動

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