主は、モーセの祈りをお聞きになり、イスラエルの長老70人を集めるようにお命じになった。この人々は、年をとったばかりでなく、気品と正しい判断と経験の豊かな人々であった。彼らを「会見の幕屋に連れてきて、そこにあなたと共に立たせなさい。わたしは下って、その所で、あなたと語り、またわたしはあなたの上にある霊を、彼らにも分け与えるであろう。彼らはあなたと共に、民の重荷を負い、あなたが、ただひとりで、それを負うことのないようにするであろう」と主は言われた。
主は、モーセが自分と責任を分担するために、最も忠実で有能な人々を選ぶことをお許しになった。それは、彼らの影響によって、人々が乱暴を働くのを防ぎ、反乱をしずめることができるようにするためであった。しかし、この人々が役職についたために、後で、重大な弊害が起こることになった。もしも、モーセが神の力と恵みの証拠に対して、それにふさわしい信仰をあらわしていたならば、この人々は選ばれなかったことであろう。しかし、モーセは、自分自身の重荷と任務とをあまりに大きく考え過ぎ、自分は、ただ神に用いられる器に過ぎないという事実をほとんど見失ってしまった。イスラエルののろいとなっていたつぶやきの精神を、たとえどんなにわずかであっても、モーセが心にいだくことは、許されなかった。もしもモーセが、完全に神に信頼していたならば、主は、彼をたえず導き、どんな緊急事態が起こっても、力をお与えになったことであろう。 人類のあけぼの 第33章 シナイからカデシへ
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